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はい、最初
「恋愛系だけど世界の秘密をといてハッピーエンドに。バトルシーンとか魔術シーンとか一切なし!!」
って決めてたのに、いつの間にか方向がねじれまっくっている《歯車・ギア!!》。
大丈夫かこの小説・・・
追伸。
チャットでうちの小説見た人がいて
「これ題名からして『エ○・ギア』のパクりじゃね?」とか言われてしまいました。
しかしうちはマガジン愛読者だし、好きなのは『我間乱』じゃー!!
というわけで投稿です。
6
毎日見る夢、森の中で木漏れ日を浴びながら浮いている僕、何回かこの夢を見ているので、自分が浮いているのもこれが夢だということもなれた。
「おにーちゃん、どうしたの?」
空、といっても木漏れ日と葉しか見えない上空から目を離し、横に向ける。
少女が妖精みたいな羽を付けて僕と同じ高さまで浮上している。
夢の中で出会った少女。名前を
「なんでもないよ、リリファ。」
リリファといった。
「でもおにーちゃん少し悲しそう。」
「いや、この出来事、本当に夢なのかなって。夢だったらさ、リリファとも会ったことにならないじゃない?そうしたら・・・悲しいかもって思った。」
すると、リリファは、
「私は夢じゃないよ。少なくとも、おにーちゃんが寝てる間しかこっちにいられなくても、私たちは生きてるもの。」
リリファは僕の夢のはずなのに自我を持っていた。僕は見たことが無いが、母親とかもいるらしい。
「そっか。ならまだ信じていよう。この世界は現実だって。そっちのほうが僕もうれしい。」
「・・・」
そういわれたリリファは少し目を見開いて驚いた。
「どうしたの?」
「いや、おにーちゃんが感情を表に出すのって、初めてだったから。」
確かに僕は笑っていた。だけど、人前で笑ったことはめったに無い。やっぱり・・・
「影響、受けすぎたかな。」
「?」
リリファがこっちを不思議そうに見ていた。そして思った。
「リリファたちはこの世界では表の人?それとも裏の人?」
空海の言葉が引っかかる。表には戻れない、と。
「私たちは、たぶん表の存在だと思うよ。でもなんで?」
「・・・実は今、すごいことに巻き込まれている。巻き込まれたときに言われたんだ。『表の世界には、光のある世界にはもう二度と帰れない』って。」
そこまで言うとリリファの顔を直視できなくなった。思わず下を向く。
「もし、僕が表にいたから君のところにこれたのだったら、裏に行ったら、もう会えないんじゃないかって、思って。」
「・・・」
リリファは無言で聞いていてくれた。そして、
「だいじょぶでしょう。だって私は、裏に入りかけっていうおにーちゃんは、表にいたときのおにーちゃんと雰囲気が変わらないから。たぶん、ね。」
そして僕に抱きつこうとするが、すり抜けた。
「あはは、またやっちゃった。」
「本当に触れられたらいいのにね。」
夢の中にいる僕はリリファに触れることは出来ない。同じでリリファも僕に触れられない。
だが、僕の右手だけ干渉可能であるがゆえに彼女を優しく撫でる。
そのとき、僕の足から光が上ってきた。
「もう時間だ。じゃあね。」
「うん。」
笑顔のリリファが僕の最後を見届ける。だが、途中で目を開き、
「じゃ、明日の晩きてね、おにーちゃん。」
「分かった。」
そして視界が見えなくなってから気付いた。
昨日の空海の言葉、リリファに似てたんだ・・・。
そして意識が戻っていく。
7
体の感触まで現実に戻ってきたとき、体に何かがまとわりついていた。
なんだろうと目を開けると、
空海が、正確には空海の顔が目の前にあった。
そんな分けない、きっとまだあっちにいるに違いない。そうやって落ち着かせてからまた目を開く。
やっぱり空海の顔。しかも聴覚がしっかりと規則正しいリズムの呼吸を捉えてるし、顔には吐息の生暖かい風が当てられている。
そして、昨日より遥かに密着している。これは非常にまずかった。
シングルのベッドで男女が二人、しかもすごい密着状態。思春期男子なら誰もが想像しうらやましがる状況だが、僕は内心、ほとんど余裕が無かった。
ここで彼女が起きたらまずい。脱出すればいいじゃんと思うが、空海の腕がそれを許さない。
どうこうもがいていると。
「う、うーんくぁ、よく寝た。」
空海が起きてしまった。
「・・・」
「・・・」
空海はさっき僕がやったのと同じく、目をつぶり落ち着いて目をあけた。
そして、瞬間移動のごとく空海が消えた。
何だ。幻覚かと思いベッドから降りようとすると、
「つぅ~~~。」
空海が頭を抑えてうずくまっていた。
どうやらさっきの瞬間移動は後ずさろうとしてベッドから落ちたものらしい。
お互いの目線がぶつかると、
「・・・」
「・・・」
お互い目をそらした。
そしてお互い、顔がよく熟したりんごになっていた。
引越し先が道端のダンボールだった。と空海は言い始めた。
「ギアループ本部、基地みたいな所に『私の今回の引越し先は?』って聞きにいったんだよ。そしたら藍入がね、あ、藍入っていうのはギアループのリーダーね。で、藍入が地図渡してきたんだよ。で、そこいったらダンボールと布しかなくてね、どうしよっか悩んでるうちにわとの家の前に来てて、わとに頼もうかと思って窓から入ったんだけど、眠くて周りのことなんか見てなくて、その、ベッドに寝ちゃって、あ、あんなこと、~~~~~」
「分かった。分かったから落ち着いて。ね、空海。」
顔をタオルケットで隠して(実はぜんぜん隠れてない)ベッドに腰掛けた空海が足をばたばたさして言った。
確かにあれは恥ずかしかった。なんか空海の見えないところとかが感触で分かってしまってそれを想像したら・・・
そこまで考えて思考を放棄。これ以上は考えたくなかった。考えたら、空海とどんな関係になるか、怖かった。
「とにかく聞きたいことがあるんだけど、いい?」
「うん・・・。」
心なしか声が小さい。
「ギアループって何?」
「ギアループは私たちのギア研究グループの名称。」
「藍入ってどんな人?」
「昔からここにいて葉鳴高校天文部の部長さん。」
「だから屋上の鍵の場所知ってたんだ。」
「そう。いまはコンピューターと戦闘が仕事。」
「せ、戦闘?」
「たまにギアの情報をめぐって攻めてくるグループがいるからね。その撃退はほぼ戦闘。言葉なんて知るか!!ってくらい暴れてるよ。」
「昨日言ってた説明は?」
「話そうと思ったけど、今日藍入のところに案内するから、聞いてみなよ。歓迎してくれるって。」
「そっか。」
そのとき、家の戸が開く音がした。
「親さん?」
「違う。」
僕は真剣な顔をしていった。
「分かるの?」
「うん。母さんはただいま言って戸を閉めてもう一度開けて、また閉めるし、親父にいたっては帰ってきたとたんぶっ倒れるもん。」
「・・・前者もだけど後者はどうよ。変わってるね。」
「まあね。空海は布団の中に入って隠れてて。」
「うん。」
そうって空海を隠れさせてから戸が開いたら死角になる戸の横の壁に張り付いた。
侵入者は僕の部屋の前で歩を止めた。そしてノブが回される音。侵入者が入ってきた。
(チャンスは一度。一発で仕留める。)
そして頭が見えた瞬間。
その首筋に手刀を入れた。相手はあっさり倒れる。
(脆い!!だが簡単につかまってくれる侵入者もとい空き巣のほうがありがたい!!)
そして首と両手首を押さえつけ足で腰を踏む。和灯白夜(じいちゃん)直伝の押さえ技だ。
その背中に思いっきり
「どちらさまで!?」
といった時に気付いた。
「どちらさんって、参国さんだー!!」
と床に押さえつけられてる参国は叫んでいた。
「へ?何で?告白に懲りて空き巣始めたの?それともホモに目覚めたとか?」
「違うわー!!昨日の朝っぱら本借りに来る言ってただろうが!!」
「そういえば。すっかり忘れてた。」
「忘れるなー!!そして離せー!!」
悪い悪いとどいてやる。
「だけど家の鍵は?」
「かかってなかったぜ。全く無用心だな。」
すわった参国はしみじみうなずく。
「かけたはずなんだけど・・・おかしいな。」
「あーそれ私、寝ぼけてはずしちゃったかも。」
「そうか。絹織様がはずしたのか。天然さんだな絹織さ・・・」
途中まで言って第三者の加入に気付いたらしい。
「お、お前は、き、絹織様に・・・」
「さ、参国・・・?」
殺気だっている。やばい。一応技ならこっちが上だが、参国とまともに殺りあって勝てる自信は・・・ない。
「ぬゎぁにしとんじゃこの芋虫トモビーがああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
拳を二本同時に放ってきた。
その拳をぎりぎりで掴み抑える。
「やめろー!!そして僕は芋虫でもトモビーでもなぁーい!!」
「そ、そうだよ!わとは私に何もしてないよ!?」
「そうだー!!空海の言うとおり僕は何もしていなーい!!」
「お、お前!!絹織様を呼び捨て!?しかも愛称で呼んでもらって!?」
殺気五割り増し。そろそろ腕が限界になってきたころ。
「誤解そろそろ解こうよ・・・。」
さっき僕が手刀を放ったの十倍くらいの勢いで参国が飛んだ。いや、飛ばされた。
飛ばしたのは僕ではない。空海だった。
「さっきから違う違う言ってるのに肝心なところを無視して勝手になに考えてるんだこのゴミ屑は・・・」
なんか笑っている。目だけ。口元が笑っていない。あと口調も。
「ちょ、空海?」
「ど、どうしたんですか?絹織様?」
参国もちょっと冷静になって聞いていた。
「そんな人の話を聞けないゴミは・・・排除!!」
「ひいいいいぃぃぃぃぃ!!」
空海は参国に襲い掛かろうとした。
「ま、待て空海!!落ち着け!!落ち着けって!!」
僕が羽交い絞めして止めた。だが
「ははははひひはひふふふふあははは!!ゴミ!ゴミ!!ゴミは排除!!」
思いっきり性格自体がゆがんでる。こうなったら最終奥義をださざるをえないだろう。
空海の体を一瞬はなした。そのせいで前のめりになる空海だが踏ん張って進もうとした。そこに足払いを掛ける。倒れた空海にかぶさるようになり、足に足を絡めて足を封じ、手は頭の上で抑える。そして耳に向かって
「とまれええぇぇ!!空海いいぃぃ!!」
心の奥から叫んだ。
「・・・あれ?」
どうやら戻ったようだ。
「大丈夫?空海。」
「ふ、ふえ?わ、わと!?」
そういって空海は暴れだした。
「ちょ、ちょ!ま、まだ私、こ、心の準備が・・・離してー!!」
「離してって言われても!!そんな暴れられたら離せるものも離せなーい!!」
そして飛ばされたまま放置された参国は
「トモビーと絹織様がいちゃついて・・・。ちきしょー・・・。」
一人泣いていた。
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